- 01貸金返還請求では、借用書、振込明細、返済記録など、日付と金額が分かる書類を保管する。
- 02証拠書類は1から通し番号を付け、添付書類目録と番号を一致させる。
- 03日本語以外の書類には翻訳文を添付し、各段落に対応する証拠番号を記載する。
貸したお金を返してもらうには、証拠が命です
「友人に10万円貸したのに、返すと言ってから3か月が過ぎた。少額訴訟で自分で請求したい。でも、どんな書類を残しておけばいいのか分からない。」
こうした相談はよくあります。貸金返還請求を自分で進める場合、裁判所に提出する訴状には請求の原因と証拠書類が必要です。証拠がそろっていないと、事実を立証できず、手続きが長引くこともあります。ここでは、保管すべき書類とその整理方法を説明します。
最初に確認:この記事の対象となる手続き
この記事は、簡易裁判所に提出する訴状を想定しています。少額訴訟は訴額60万円以下の金銭請求が対象で、原則として1回の期日で審理されます。通常の民事事件として簡易裁判所に訴える場合も、訴額140万円以下であれば対象です。
いずれの場合も、自分で訴状を作成できます。ただし、裁判所が求める書式に従い、証拠書類を添付する必要があります。この記事では、証拠書類の整理に焦点を当てます。
保管すべき書類の種類
貸金返還請求では、以下の書類が証拠になり得ます。
- 金銭消費貸借契約書(契約書、借用書)
- 銀行振込明細書、ATM利用明細
- 領収書、返済の記録(手書きのメモでも可)
- メールやLINEのやり取り(貸した、返すなどの記載)
- 請求書や催促状の写し
これらの書類は、日付と相手方が分かるように保管してください。特に、貸した日付、金額、返済期限が記載されているものが重要です。
証拠書類の整理方法
訴状に添付する証拠書類は、1から通し番号を付けて整理します。たとえば、借用書が1番、振込明細が2番、催促メールの印刷が3番、という具合です。
各書類には、書類の名称、日付、入手先をメモしておきます。裁判所に提出する際は、添付書類目録を作成し、証拠書類と番号を一致させます。番号がずれると補正を求められることもあるので、注意してください。
書類のコピーと原本の扱い
訴状には証拠書類のコピーを添付します。原本は法廷で提示を求められることがありますが、この記事では手続きの詳細は説明しません。裁判所の案内に従ってください。
コピーを取る際は、文字がはっきり読めるようにしてください。日本語以外の書類を証拠とする場合は、日本語の翻訳文を添付します。翻訳文には、元の書類と同じ番号を付け、目録に「借用書(日本語訳)」などと記載します。
証拠書類の番号と本文の対応
訴状の請求の原因には、事実を日付順に書きます。各段落に、対応する証拠書類の番号を明記すると、裁判所が読み取りやすくなります。
たとえば、「1. 2024年5月1日、被告に現金10万円を貸し付けた(甲1の借用書)。」のように書きます。このようにすると、証拠書類と本文の対応が明確になり、補正のリスクを減らせます。
提出前にチェックすること
訴状を提出する前に、以下の点を確認してください。
- 証拠書類に通し番号が付いているか
- 添付書類目録と番号が一致しているか
- 各書類に日付と入手先が記載されているか
- 日本語以外の書類には翻訳文が添付されているか
これらのチェックを怠ると、裁判所から補正を求められることがあります。補正を求められた場合は、指示に従って修正してください。
まとめ:証拠の整理が手続きをスムーズにします
貸金返還請求を自分で進める場合、証拠書類の整理は手続きの土台です。貸した時から、書類を捨てずに保管し、日付や金額を記録しておきましょう。
この記事で紹介した整理方法を実践すれば、訴状作成がスムーズになります。さらに詳しい手続きについては、簡易裁判所に訴状を出す前に確認する2つの道や少額訴訟の訴状、裁判所が求める項目と理由を参照してください。
また、裁判所の公式サイトでは、訴状の書き方や少額訴訟の概要が案内されています。手続きの詳細は、提出先の簡易裁判所の指示に従ってください。
提出前に書式を確認する
お住まいの地域の裁判所が求めるものと、準備済みパッケージの内容を確認できます。
よくある質問
借用書がない場合、どうすればよいですか?
借用書がなくても、振込明細やメールのやり取りなど、貸した事実が分かる書類があれば証拠になり得ます。日付と金額が記載されたものを保管してください。
証拠書類のコピーは原本でなくてもよいですか?
訴状に添付するのはコピーで構いません。ただし、原本は法廷で提示を求められることがあるため、保管しておいてください。
証拠書類の番号が本文とずれたらどうなりますか?
番号の不一致は補正の対象となります。提出前に、本文の記載と添付書類目録の番号が一致しているか確認してください。
日本語以外の書類を証拠にする場合、翻訳は必要ですか?
必要です。裁判所は日本語を用いるため、日本語以外の書類には翻訳文を添付します。翻訳文には元の書類と同じ番号を付け、目録に記載してください。
公式情報
- 民事訴訟法 (Civil Procedure Act), articles 133, 368 and 375 2026-10-19
- 民事訴訟規則 (Civil Procedure Rules), article 53 (particulars of a complaint) 2026-10-19
- 裁判所法 (Court Act), articles 33 and 74 (language used in court) 2026-10-19
- 民事訴訟費用法 (Civil Procedure Costs Act): revenue stamps and prepaid postage stamps 2026-10-19
裁判所の手続きに関する一般的な情報です。法的助言ではなく、弁護士と依頼者の関係を生じるものではありません。規則は変わります。提出前に裁判所の最新の案内を確認してください。