• 01訴額に応じた収入印紙と裁判所指定の予納郵便切手を忘れずに用意する。
  • 02訴状の署名は自筆で、請求の趣旨は具体的な金額で書く。
  • 03証拠書類は通し番号を振って目録を作り、訴状の引用と合わせる。
未払い賃金 裁判 自分でする手順と知っておく金額

給与未払いのまま退職、まず確認する書類

アルバイト先のシフトが減らされ、最後の給与と残業代が振り込まれないまま辞めることになった。労働基準監督署への相談も考えたが、時効が迫っているため簡易裁判所での請求を検討し始めた。

手元にあるのは雇用契約書の控え、シフト表の写真、給与明細のPDF、そして未払い分を計算したメモだけだ。これらで訴状を作れるのか、いくら費用がかかるのか、窓口で何と言われるのかが分からない。

訴額によって変わる手数料と切手代

請求額が60万円以下なら少額訴訟、140万円以下なら通常の民事事件として簡易裁判所で扱える。訴額に応じた収入印紙を訴状に貼り、予納郵便切手を添える必要がある。

印紙代は訴額10万円まで1,000円、20万円まで2,000円と段階的に上がる。切手の額面と内訳は管轄の簡易裁判所ごとに異なるため、事前に裁判所のウェブサイトか電話で確認する。

ルールは変わることがあるため、提出直前には必ず裁判所の最新案内を確認してほしい。

提出前に揃える書類チェックリスト

  1. 訴状1通(原本)と被告の人数分+裁判所用の写し
  2. 収入印紙(訴額に応じた額)を訴状に貼付
  3. 予納郵便切手(裁判所指定の額面・種類)
  4. 当事者目録(原告・被告の氏名、住所、連絡先)
  5. 添付書類目録(証拠書類に通し番号を振って一覧化)
  6. 証拠書類の原本または写し(雇用契約書、給与明細、シフト記録、催促メール等)

訴状に書くべき項目と記入例

項目 記入のポイント
請求の趣旨 「被告は原告に金○○円を支払え」と具体的な金額を書く
請求の原因 雇用契約の成立、就労実態、賃金支払義務、未払いの事実を時系列で
事実の経過 入社日、退職日、未払い期間、催促した日付などを箇条書きで
証拠関係 添付書類目録の番号と対応させて「甲第1号証」のように記載

署名欄は自筆で署名する。押印は不要だが、署名がないと受理されない。

よくある不備で戻されるパターン

  • 印紙代が不足している(不足額の補正命令が出るまで受理されない)
  • 訴状に署名がない
  • 被告の住所が不明で送達不能になる
  • 請求の趣旨が「適正な金額」など曖昧
  • 管轄違い(被告の住所地や訴額に合った裁判所か確認)
  • 添付書類の番号と本文の引用番号がズレている

証拠の整理で後悔しないコツ

タイムカードやシフト表が紙しかない場合は、スマホで全ページ撮影しておく。LINEやメールで催促した履歴はスクリーンショットだけでなく、送信日時が分かる形で保存する。

給与明細が電子交付のみの場合は、PDFをダウンロードしてプリントアウトする。会社側が開示しない記録(勤怠システムのログなど)は、証拠保全や文書送付嘱託で後から取り寄せる手もあるが、まずは手元にあるもので訴状を組み立てる。

提出後の流れと期日の目安

訴状を出すと、裁判所から第1回期日の通知が届く。少額訴訟なら原則1回の期日で審理が終わるが、通常訴訟なら複数回になる。

期日には原告本人が出頭し、主張を補充する。被告が欠席なら原告の主張通りの判決が出やすいが、出頭して争われれば証拠調べが行われる。

強制執行まで見据えた準備

判決が確定しても、相手が任意に支払わなければ強制執行の申立てが必要になる。預金債権や給与債権を差し押さえるには、相手の銀行口座や勤務先を特定しておく必要がある。

訴訟中に相手の財産情報が分かったら、メモしておくと後がスムーズだ。

迷ったら窓口相談を活用する

簡易裁判所の民事相談コーナーや、法テラスの無料法律相談で、書類の書き方や管轄の確認ができる。弁護士に依頼しなくても、手続きの枠組みだけ確認しておくと安心だ。

季節の変わり目で暖房費など出費が増える時期だが、未払い賃金の回収に向けた第一歩を踏み出す参考になればと思う。

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よくある質問

未払い賃金が60万円を超える場合はどうなりますか?

60万円を超え140万円以下なら簡易裁判所の通常民事事件として提訴できます。140万円を超える場合は地方裁判所が管轄になります。

収入印紙はどこで買えますか?

郵便局や法務局、一部のコンビニエンスストアで購入できます。額面によって取扱いがない店もあるため、高額な場合は郵便局が確実です。

被告の住所が分からない場合は請求できませんか?

住所が特定できないと送達不能で手続きが進みません。戸籍の附票や住民票の写しで現住所を調べるか、公示送達の要件を満たせるか裁判所の書記官に相談してください。

少額訴訟で判決が出た後、相手が支払わないときは?

判決確定後、強制執行の申立てをすることで相手の預金や給与を差し押さえられます。差押えには相手の銀行口座や勤務先の情報が必要です。

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